「数字が苦手で、勉強も得意じゃないから、簿記3級に挑戦するなんて無理だろうな」
そんな風に思う方も多いかもしれません。実は、私もその一人でした。
学生時代の数学のテストでは、2点という信じられないような点数を取ったこともあります。
最初は「無理かも」「できるわけがない」と感じていました。それでも、挑戦してみたら、少しずつコツを掴んで、最終的に簿記3級に86点で合格できました。
このブログでは、そんな私の実体験をもとに、数字が苦手な人でもできる勉強法をお伝えしていきます。もしあなたも「自分には無理」と思っているなら、ぜひこの記事を読んで、少しでも勇気を持って挑戦してみてください!

簿記3級の全体像をつかむ
「簿記」と聞くと、難しそう・堅苦しそうというイメージがあるかもしれません。
私も、いきなり仕分けとか貸方・借方なんて言われて「もう無理!」と心が折れそうになりました。
実際に学び始めてみると、最初に「簿記3級の全体像」をざっくりとでもつかんでおくことで、気持ちが楽になりました。
私はまず、eラーニング動画を視聴しました。講師の話を聞きながら「簿記って、こういうことなのね~」と、ふんわり全体像を知ることができたのは大きかったです。
ここでのポイントは、「理解しようとしすぎないこと」。
難しい用語はスルーしました。大事なのは「どんなことを勉強していくのか」の雰囲気をつかむことです。最初から完璧にわかろうとすると挫折します。私は「へぇ〜、こういう世界があるんだ」と、興味を持つくらいの軽い気持ちで入りました。
感覚で簿記の仕分けができるようになった方法
簿記の勉強を始めて、最初につまずいたのが「仕分け」です。
「売上は貸方?現金は借方?…なにそれ意味わかんない!」という状態。勘定科目の意味も左右どっちに書けばいいかもわからず、頭がぐるぐるしていました。
そんな中で私を救ってくれたのが、「キャッチボール理論」でした。これは、勘定科目を“現金”に置き換えて考えるという方法で、
「現金(ボール)が入ってきたら左手でキャッチ(貸方)、現金が出ていったら右手で投げる(借方)」というもの。右利きでキャッチボールをするときの動きに例えて、
グローブで受け取る(左手)→ 借方、投げる(右手)→ 貸方、というふうに覚えるのです。

これが私にはものすごくハマりました。理屈じゃなく、感覚で理解できたからです。
※この方法で仕分けできない勘定科目もありました
「この勘定科目は受け取った?それとも渡した?」と考えるだけで、どっちに仕分けすればいいのかが自然とわかるようになりました。
私のように理論が苦手な人ほど、こういう“たとえ”を使って感覚的に覚える方法が向いていると思います。
「なんとなくわかるかも」と思えたことで、「これならやっていけるかもしれない」と感じられた瞬間でした。
挫折しない簿記3級の教材選びのコツ
勉強が苦手な私にとって、教材選びは本当に重要でした。
「買ったはいいけど、難しすぎて開くのがイヤになる」なんてことが何度もありました。
簿記でそれを繰り返さないために、私はまず古本屋に行って“とにかく読みやすそうな本”を探しました。
選んだ基準は、内容ではなく「見た目の優しさ」です。
文字がぎっしり詰まったものではなく、イラストや図解が多くて、パッと開いて「なんか読めそう」と思えるものを選びました。
内容が浅くても、とにかく最後まで読み切れるかどうかが最優先。勉強が苦手な人には、この“ハードルの低さ”が一番大事ではないでしょうか。
実際に選んだ「1週間で日商簿記3級に合格できるテキスト&問題集」は中身の説明も簡単で、専門用語が出てきても「これはこういう意味ですよ」とちゃんと解説してくれていました。しかも可愛い動物のイラスト入り。Web動画の解説もついているし、書籍を購入すれば電子版も読めるのでいつでも手軽に読み進められます。
「わからない私」に寄り添ってくれる感じがして、途中で投げ出さずに読み切ることができたんです。
難しすぎる教材でつまずくより、「ちょっと物足りないかも?」と思うくらいの優しい本で、まずは簿記に慣れること。それが長続きのコツだと思います。
簿記の仕分けは最初は答えを見てもOK!
「1週間で日商簿記3級に合格できるテキスト&問題集」に「わからない問題は答えを写してもいい」と書かれていました。半信半疑でわからなかった問題は答えを丸写ししていました。
これが本当によかったんです。
答えを見ながらノートに写すことで、「ああ、こう書けばいいのか」と少しずつ感覚がつかめてきました。
「とにかく書いてみる」ことが案外近道でした。
私は“写経”のような感覚で、何度も同じ仕分けを書き写しました。すると、だんだん「あれ?これはたしか売掛金を使うやつだよね」と、少しずつ思い出せるように。
最初はほとんど答え頼り。それくらい気楽に始めたほうが続けられました。
「こんなやり方で大丈夫かな」と不安になるかもしれませんが、完璧じゃなくていい、まずは“慣れる”ことが第一歩なんだと思います。
簿記の基礎が固まったらYouTubeで理論を学ぶ
本やeラーニングで、ある程度基礎はつかめてきたものの、どうしても完璧に仕分けができませんでした。なぜ間違えたのかもわからない状態。
キャッチボール理論(現金に置き換えて右左を判断する方法)だけでは対応できない場面にぶつかり、「やっぱり理論が分かっていないとダメかも…」と感じるように。
特に第三問の試算表は、きちんとした理解がないとごまかしがききません。これはまずいと思い、YouTubeで理論解説の動画を探してみることにしました。
すると、今までなんとなく仕分けしていた内容も、「ああ、そういうことだったのか」とストンと腑に落ちる場面がたくさん。
基礎はすでに頭に入っていたので、説明がすっと入ってきて、理解がどんどん深まりました。
動画のいいところは、言葉だけじゃなく、図や例えを使って感覚的に理解させてくれるところ。
おかげで「苦手な理論」へのハードルがぐっと下がりました。
私が簿記の理論を学んだのはふくしま まさゆき先生の「ゼロからの簿記3級講座」です。
他の人が教えてくれないような理論も丁寧に教えてくれます。
コメント欄を読んでいると、ふくしま先生の動画だけで一発合格した方がたくさんいました。
ふくしま先生は書籍も販売されています。YouTube動画に沿った内容で、99円で購入出来ておすすめです。
簿記3級の試験日を決めて緊張感をもつ
私がネット試験を予約したのは、勉強を始めてから約1年がたった頃でした。
理論はだいたいわかってきたけれど、まだ合格点には届かない状態。
でも、いつまでも「もう少しできるようになったら…」と思いながら、だらだら勉強をしてしまっていたのです。
「まずい、このままじゃ一生終わらない」と思い、思いきって1か月後にネット試験の予約をしました。
日程が決まったことで、気持ちが一気に引き締まりました。「あと○日しかない!」という緊張感が出てきて、勉強にもグッと集中できるようになったんです。
簿記3級はネット試験があるので、自分の好きなタイミングで受験できますが、「まだいいや」と後回しにしてしまいがちです。
私のようにダラダラとしてしまい、勉強がうまく進まないときは、日程を決めるのがいちばん効果的でした。
完璧に理解していなくても、「まずは予約してみる」ことで、自然とやる気が湧いてくると思います。
私自身も、試験日を決めてからようやく、本気でラストスパートをかけることができました。
簿記の仕分けを完璧にするためにやったこと
ネット試験の日程を決めてからは、「とにかく仕分け問題を解きまくる」ことに集中しました。
仕分けをしっかり身につけることが合格への近道です。
練習問題は、YouTubeを活用するのがおすすめです。
「簿記3級 仕分け 練習問題」などで検索すると、無料でたくさんの問題が見つかりますし、何より一問ごとに解説付きなのがありがたいポイント。
個人的には先ほどご紹介したふくしま先生の「本試験レベル練習問題」がおすすめです。
私の場合、紙の問題集だと、後からまとめて答え合わせをするのが面倒になってしまって、「なんで間違えたのか分からないまま次に進んでしまう…」ということがよくありました。
でも、YouTube動画なら、1問ごとに丁寧な解説がついていて、間違えた原因もその場ですぐに確認できるので、理解が深まりやすかったです。
スキマ時間にも見られるので、家事の合間やちょっとした休憩中にも活用していました。
繰り返しになりますが、「まずは仕分けを完璧にすること」が、本当に大事だと実感しました。
仕分けができるようになると、第三問(試算表など)も自然と解けるようになってきます。
私は第一問の仕訳問題で確実に満点を取れるようになったことで自信が付き、本番でも落ち着いて取り組めました。
あれこれ手を出すよりも、「まずは仕分け」から。
苦手意識がある人こそ、基本をしっかり固めることが、合格への一番の近道だと思います。
簿記3級のネット試験用の模擬試験は必ず一度受けておく
私は紙の過去問や練習問題ばかり解いていて、ネット試験の模擬試験には手を出していませんでした。
でも、試験日が近づくにつれて、「実際の画面で解く練習をしておかないと、本番で焦るかも…」という不安が出てきたのです。
そこで色々と調べてみると、ネット試験と同じ形式の模擬試験を見つけました。
無料で本番とまったく同じ画面・流れで練習できるんです。
いざ模擬試験を受けてみると、画面の切り替え方や数字の入力方法など、実際に操作してみないと分からないことが多くて、かなり緊張しました。
でも、それを事前に経験しておけたことで、本番ではずいぶん落ち着いて受けられたと思います。
模擬試験は、一度だけでなく、時間があれば何度か繰り返しておくのがおすすめです。
“本番慣れ”しておくことで、合格の確率はぐっと上がるように感じました。
私が利用したネット試験用模擬試験はネットスクール株式会社さんの「日商簿記2・3級ネット試験無料体験プログラム」です。
3回分無料で受けられます。ただ、間違えたところがわからないので、あくまで本番の試験の雰囲気に慣れる目的での使用がおすすめです。
紙の模擬試験で利用したのは「cpa learning」です。
模擬試験以外にも動画や練習問題、教科書も無料でみられます。課金したくない方にもおすすめです。
簿記3級合格のカギは電卓選び
簿記の勉強を始めた頃、私は無印良品の電卓を購入しました。理由は、単純に「見た目が可愛いから」です。シンプルでおしゃれなデザインに惹かれて選びましたが、試験を終えて振り返ると、機能的には少し物足りなかったと感じています。
電卓には簿記試験に使える技がたくさんあります。また、商品によっては早打ち対応のものもあります。無印良品の電卓は基本的な機能しかついていないし、早打ちすると追いついてくれない、ガタガタして安定感がないので少しストレスでした。(自宅で使う分には可愛いし、お手頃価格だし最高です)
早打ち対応や音が静かなタイプの電卓なら、入力ミスも減らせたし、試験時間を有効に使えたと思います。結果的に、実務用の電卓を選んでおけば、もっと効率よく問題が解けたと反省しています。(少し高価ですが…)
もしこれから電卓を選ぶのであれば、見た目だけでなく機能性を重視した電卓を選ぶことをおすすめします。試験のスピードを上げ、正確な計算ができることで、落ち着いて問題に取り組むことができると思います。
具体的にはカシオかシャープのものを選ぶのが一般的なようです。
簿記3級の試験本番で気をつけたいポイント
試験当日は、事前にYouTubeでネット試験の体験談動画をいくつか視聴してから会場へ向かいました。流れや雰囲気が事前にわかっていたので、安心して受験できました。
会場に到着すると、まず受付で本人確認。その後は荷物をすべてロッカーに預けるよう案内されました。
緊張して汗がでるので「ハンカチは持ち込みはできますか?」と確認したところ、OKとのこと。ただし、ハンカチを広げて、何も隠していないことを係の方に見せる必要がありました。
さらに、試験室に入る前には全身のチェックもあります。ポケットの中はもちろん、フードや髪の毛の中まで確認されました。不正防止のためとはいえ、なかなか本格的で少し緊張しました。
ここで、私がいちばん後悔したのが「耳栓」のこと。
受付カウンターに「ご自由にどうぞ」と耳栓が置いてあったのですが、特に気にせずスルーしてしまったんです。
でも、いざ試験が始まると、周囲のタイピング音やドアの開閉音、見回りの足音が思った以上に気になってしまい、集中しづらかったのです。
あのとき耳栓をもらっていれば、もっと集中できたのに…と、試験中に後悔しました。
ちなみに、ペンとメモ用紙は会場で貸してもらえます。メモ用紙は持ち帰り禁止です。
また、試験時間は画面に常に表示されているため、時計を持っていく必要もありませんでした。
ネット試験の最大のメリットに感じたのは着席したら自分の好きなタイミングで試験を始められるところです。
好きなだけ気持ちを整えてから挑めます。
せっかく努力してきたことを本番でしっかり出し切るためにも、備えは大事です。
これから受験される方には、体験談動画を見ておくこと、必要なものの確認、そして音に敏感な方は耳栓をすることをおすすめします。
勉強嫌いが簿記の勉強を長続きさせた方法

勉強期間はおおよそ1年ですが、実はそのうちの3か月ほどは、ほとんど何もしないまま過ごしていました。
最初の頃は、「毎日1時間勉強しよう!」と張り切っていたのですが、すぐに続かなくなりました。数日で嫌になり、そのままやる気を失いました。
でも、そこで「やらないよりマシ精神」に切り替えました。
「5分でもいいから、毎日簿記にふれる」
これを自分の中のルールにしてから、勉強することへのハードルがさがり、続けやすくなりました。
たとえば、
・家事をしながらYouTubeの簿記動画を流し聞き(食器を洗いながら、洗濯物をたたみながら など)
・寝る前にスマホで簿記アプリを5問だけ解く →そのまま寝落ち
・子どもと一緒に机に向かい、隣で15〜30分勉強(子どもにはお絵描きや粘土をしてもらう)
こんな感じで、すきま時間を活用して、少しずつ勉強を積み重ねていきました。
数字や勉強が苦手な自分にとって、気合いを入れて一気にやる!というスタイルはどうしても続きません。
なので、「今日は聞くだけ」「今日はアプリで5問だけ」「子どもが集中してる15分だけ」のように、ハードルを低く設定して、ゆるくでも続けることを大事にしました。
それでも、少しずつ積み重ねていけば、ちゃんと合格できました。
キッチンで動画を視聴する際は、スマホスタンドがあると便利です。
まとめ:数字が苦手でもコツコツ続ければ簿記3級合格は目指せる
「数字が苦手」「勉強が嫌い」
そんな私でも、工夫しながらコツコツ続けることで、簿記3級に一発合格できました。
大事なのは、完璧を目指さないこと。
1日5分でも、1問でもいいから「簿記にふれる」ことを続けていけば、必ず積み上がっていきます。
私も最初は、仕分けって何?という状態からのスタートでした。
でも、イラストの多い本やYouTube動画、アプリなど、自分に合ったやり方を見つけながら進めていったことで、徐々に理解が深まりました。
あなたのペースで、あなたに合ったやり方を見つけていけば大丈夫です。
この体験談が、簿記3級に挑戦しようとしている方の参考になれば嬉しいです。
数字が苦手なあなたでも、きっと合格できますよ!
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